近年の浸水被害を引き起こす原因は雨の降り方の変化

 

最近ニュースを見ていると全国各地で梅雨時期や秋雨時期でもないのに雨による災害が多くなっております。

 

例えば、自宅が浸水してしまった、道路が冠水してしまって車が立ち往生してしまった、アンダーパス(道路や線路の下を通る掘り下がった道)が浸水しているところに車が入ってしまい犠牲者が出てしまったなどというニュースを目にすることが増えました。

 

また、さきほどまでは快晴だったのに急にバケツをひっくり返したような強雨が降りだしたり

その雨もとても狭い地域だけで降ったりということも経験することが年々増えているように思います。

 

気象庁では1時間における降水量が50ミリ以上80ミリ以下を「非常に激しい雨」80ミリ以上の雨を「猛烈な雨」と表現をしていてともに年回発生件数は増加していて、最近の10年間(2007年~2016年)と統計期間最初の10年間(1976年~1985年)と比べると50ミリ以上の雨の年間発生件数は、1.3倍。 80ミリ以上の雨の場合は、年間発生件数は約1.7倍と増えています。

 

http://www.jma.go.jp/jma/kishou/info/heavyraintrend.html 参考気象庁HP(引用)

 

 

 

■浸水被害には2種類あった!

 

浸水被害が起きる原因って何だと思いますか?とか、

浸水対策はもうお済ですか?と投げかけるとだいたい「うちは近くに川がないから」と返事が返ってきます。

 

確かに平成27年9月に発生した東北関東豪雨では鬼怒川など大小85河川での決壊・越水・漏水・溢水により特に茨城県常総市などで甚大な被害が出たニュースは記憶に新しいと思います。

 

このように河川の決壊・越水・漏水・溢水によっておこる氾濫を外水氾濫とよびます。

 

(堤防を境界として、人の居住地の外(河川側)を「堤外地」、居住地側を「堤内地」と呼ぶことから、河川の水を外水、外水の氾濫によって水害が生じることを外水氾濫と呼ぶ ハザードラボより引用

 

外水氾濫は、市街地では雨が降っていなくても山間部に振った雨によって引き起こされ短時間に氾濫流がとなって市街地に押し寄せてくるため、人的被害など大きな災害になりやすく、泥水や木々などが流れ込んでくるため、家屋内に土砂や木々などが蓄積し、復旧が困難であります。

 

 

 

そして、もうひとつは、居住地側であふれる雨水は内水で、内水による水害は「内水氾濫」といい、昨今特に都市部で多発している浸水被害のおおくはこれが原因です。

 

都市部では、多くの建物が立ち、道路は舗装され、空き地は駐車場等になっており、ここにゲリラ豪雨などで

局地的に大量に降った雨水は土に浸透されることもなくほとんどが下水道へ一気に流入してきます。

 

一般的に下水道の雨水処理できる降水量は1時間に50ミリといわれており、それ以上の降水量があったときには、マンホールなどから雨水が逆流し近くに川がなくても浸水被害が容易に発生することになります。

 

近年、1時間雨量100mmを超える記録的な集中豪雨も多発しているので、雨水処理能力を高めるための工事などが急がれます。
人口が集中し、家・会社・工場・地下施設、ライフライン、交通網(アンダーパス、トンネルなど)がたくさんある都市部では、内水氾濫で甚大な被害が起こることは十分予想され、経済的にも甚大な被害が発生する可能性があります。

 

■都市部で発生する浸水被害とゲリラ豪雨

 

都市部では、昨今浸水被害が多く発生しているのは、ゲリラ豪雨(局地的豪雨)によるものと先ほどお話ししました。ニュースでもよく耳にする言葉です。

では、ゲリラ豪雨って聞いたことはあるけどそもそもどういうものをさすのでしょうか?

 

まずゲリラ豪雨が発生するのは夏場の都市部が多くその原因は都市部では、排熱(エアコンや自動車のエンジンビルのコンクリートやアスファルト舗装が取り込んだ太陽熱)によりまわりの地域から3~4℃気温が高くなります。

 

強い上昇気流が生まれ積乱雲を発生しやすくする。この積乱雲によりもたらされる突発的で局地的な強雨をいいます。 発生から降雨までの時間がとても短いので予測が難しいとされています。

 

旭日建設株式会社 新井寿美子が教える浸水被害を防ぐ普段から気を付けたいポイント!

 

浸水被害を防ぐ気を付けたいポイントがあります。ぜひチェックしてみてください。

 

①雨どいや排水溝の入り口はごみや、落ち葉でいっぱいになっていませんか?

結構多いのがこの場合。  落ち葉やごみが入り口を塞いでしまい、雨水が流れず溢れる原因です。

 

②自分がいるところは大丈夫か?市区町村のハザードマップには、浸水する可能性を知るために地図が

発表されているので、事前に調べて知っておきましょう。

ただし、市区町村によっては、1時間に80ミリの降水量でハザードマップを作っている場合がほとんどで、

最近では1時間に100ミリという場合もあるので、心配な時は対策を備えましょう

 

③事前にやはり雨が降る場合は知りたいもの。そんな時は、東京都下水道局のホームページのアメッシュや

携帯アプリを活用しましょう。

 

ここまでは、まず事前準備の第一歩!次回は、具体的な浸水対策いついてお話します。

 

 

自宅を浸水被害から守りたい方はリンクよりお問い合わせください

    

 

  • 旭日建設株式会社 新井寿美子
    旭日建設株式会社 新井寿美子

    新井寿美子(あらいすみこ)
    旭日建設株式会社 代表取締役
    http://www.kyokujitsu-group.com

    防災士 日本防災士会所属 江戸川区防災士会所属
    東京都江戸川区在住。

    防災士としての知識をいかして、ゲリラ豪雨などの浸水被害から構造物を守る自社製品の脱着式止水板 「浸水ストッパー」の普及に力をいれている。

    浸水被害は必要な対策を講じることで被害が最小限に食い止めることができる災害である。

    よってお客様のライフスタイルにあった浸水対策の提案を心掛けている